2020年度から新レジデントに向けたハンズオンセミナーを開始し、今年で5回目となります。
2024年4月7日(日)に開催し、新レジデント13人全員参加して頂き、分娩介助、CTGモニター、産科危機的出血の対応などレジデント1年目から直面する可能性のあるものから、ECHICONさん協力のもと腹腔鏡の縫合実習や、当直中の電話対応などの講義など受けて頂きました!
普段、違う病院で働いているレジデント1年目同士の顔合わせの場にもなり、実習を通して絆も深まりました!
分野を跨いで8個のセッションを1日かけて3-4人の新レジデントチームで回りました。
セッション毎に専門医前後から産婦人科10年目以上の中堅・ベテランチューターの数人が担当し、和気あいあいとした雰囲気で、産婦人科医の基礎を学びました。
分娩シミュレーターを用いて正常分娩の介助や吸引分娩に関して学習しました。
実際の手術動画を用いて、帝王切開の手順、解剖に関して学びました。慈恵医大特有の樋口式横切開法での帝王切開をまずは動画を見ながら予習して頂きました。
はじめに分娩進行・Bishopスコアに関して講義で学習し、その後、内診用の模型を用いて実際に内診しました。実際に内診する前にしっかりと模型で確認できた等、満足の声を頂きました!
緊急の産科出血に対応できるように具体的な症例を用いてシミュレーターを使いながら勉強しました。
シミュレーター・縫合パットを用いながら鉗子・持針器を用い、縫合・結紮方法に関して学習しました。また院内腹腔鏡資格のSTEP試験に向けてのアドバイス・個別指導を受けました!
内診用の模型を用いて、内診・腟鏡診・超音波の仕方に関して学びました。
診察の流れ、見るべきポイント、コツ、所見の書き方など産婦人科医としての基本のキを実際にレクチャーしました!
超音波の使い方・推定体重・羊水量、頚管長などの出し方を実際にエコーで見える産科計測用の模型を用いて実習しました。
病院によっては一人で当直することもあり、疾患も陣痛からハイリスク妊婦や、化学療法中の婦人科患者さんなど幅広く対応が必要です。当直中に、見逃しては行けない状態やよく聞かれることの電話対応についてマニュアルを作成し、学習しました。
ハンズオンセミナーを受講後、実際に1ヶ月臨床当たってもらった後のアンケートでは、9個のセッションで、とても役立っている、少しは役立っていると回答いただいた割合は、平均 96.2%でした。
産婦人科は研修医までに馴染みのない診察・手技も多いですが、新レジデントの皆さんが1日ですこしでも実臨床で役立つセミナーになるように、毎年、JSEG内で意見を出し合い、改良を重ねております。
レジデント1年目の「早速、実臨床に役立った」「4月にセミナーをしてもらえるのはとてもありがたい」という意見も多く、レジデントの皆さんにとっても大変満足度の高いセミナーができていると感じております。
来年度以降もレジデントのみなさんに産婦人科の学習の一助けになるセミナーを目指して、JSEGメンバー一同より邁してまいります。