お知らせ

2019.06.24 医療関係者

カンボジア 海外派遣

今年も,矢内原臨准教授と小田嶋俊の2人で,カンボジア支援の派遣に行きました.今回の派遣期間は2019年6月24日~6月28日でした.主な活動内容は,2019年11月から始まる次期プロジェクトの準備,CPC,広汎子宮全摘術のビデオ講義でした.まず,2015年から2018年に行われた前プロジェクトは無事に終了し,子宮頸癌検診やLEEPに関しては,当初よりだいぶ知識・技術が向上しました.また,世界の流れがHPV検診となる中で,発展途上国でHPV検診をいち早く導入し,軌道に乗りつつあることは世界からも注目されています.2019年11月から始まる次期プロジェクトの目的は,子宮頸癌検診・LEEPの施設拡充,そしてカンボジア医師達同士での技術指導です.今回の派遣で,カンボジア医師が,現地の他の医師に子宮頸癌検診やコルポスコピーの講義を行いましたが,スムーズに講義が行われ,前回プロジェクトの一定の成果が見えました.CPCは3症例あり,いずれも卵巣腫瘍でした.術前評価や術中の治療方針の判断が不十分な印象を受けました.特に卵巣腫瘍は術前の評価・検討がとても重要であると思いますので,予定はなかったですが,卵巣腫瘍の診断に関して追加講義を行いました.全体を通して,去年に引き続きカンボジア医師達の成長を感じられたことは大変喜びに感じました.また,次期プロジェクトが動き出し,また先を見据えた活動が開始されることにも大変喜びを感じました.それは,現地で活動されている先生方の努力の賜物であると思います.しかし,次回のプロジェクトでは,カンボジア国内でいかに子宮頸癌検診を拡大していくかというところが目的となり,さらにカンボジアの医師同士で知識・技術を伝承していくというところに重点がシフトしていきます.彼らにはまだインフラの整備や,社会保険や公衆衛生面などの社会全体の支援介入は必要ですが,大きく変わりつつある彼らが自立し,彼らの力で国を大きくしていくような動きが出てくることを期待したいと思います.
 今回も派遣中,現地でコーディネートしていただいた国立国際医療センターの藤田則子先生,松本安代先生,小原ひろみ先生,大原佳央里先生,その他の先生方に心より感謝申し上げます.
 また,ビデオ動画撮影にご協力いただいた高野先生、平田先生にも心より御礼申し上げます.
最後に,派遣の機会をいただいた岡本愛光教授,矢内原臨准教授,派遣中にご協力いただいた先生方に心より感謝申し上げます.
 
産婦人科 小田嶋俊

一覧へ戻る

関連病院・同窓病院のご案内