毎日患者さんのために、産婦人科学講座のために、そして世界の女性と子どもを幸せにするために頑張ってくださり、ありがとうございます。本日は岡本先生に代わり、岸がお話させていただきます。
今日は、最近の私にとって最も大きなイベントだった、慈恵医大槍ヶ岳診療所での診療ボランティアについてご紹介いたします。
慈恵医大槍ヶ岳診療所は、1950年に槍ヶ岳山荘の協力を得て開設された、北アルプス槍ヶ岳の山頂近くにある診療所で、今年で開設75年を迎えています。標高3,080mの位置にあり、富士山衛生センターに次いで、日本で二番目に高い場所にある診療所です。
診療所は毎年7月下旬から8月下旬までの約1ヶ月間開所され、慈恵医大のみではなく、他の医療機関からのボランティアにもご協力いただいて診療を行っています。過去には松藤学長も参加されていて、今年も診療所に入られる予定でしたが、悪天候で断念されたそうです。
診療所の設備はかなり限られていますので、対応する患者さんは、高山病・熱中症・軽い外傷等の方が中心で、上での対応が難しい場合にはヘリでの搬送をお願いするそうです。幸運なことに、私が在所していた期間中は軽症の方が来たのみで、搬送をお願いすることは有りませんでした。
患者さんがいない時間帯は、診療所の掃除や布団干し、山荘のお手伝い等を行っていますが、槍ヶ岳の山頂登山も可能です。食事は山荘スタッフの方と一緒に賄いをいただくのですが、これが中々美味しくて、期間中の楽しみの一つでした。
私自身は、登山はこれが初めてだったので、経験者にアドバイスをいただきつつ登山グッズも一から揃えて臨みました。正直、登りは本当にキツかったんですが、一度始めたら自分で登って降りてくるしかないので、なんだか難しいソロサージャリーみたいだな、精神修養になるかなぁ、などとと思いつつ、同行してくれた管理栄養士の方となんとか診療所にたどりつきました。
登っている間、ほとんどの時間は足下を見ているんですけど、山の景色は本当に素晴らしくて、お天気が良ければ、顔を上げればいつでも絶景を見られました。この景色、昼間ももちろん素晴らしいのですが、夜の山頂から見る星空も本当に素晴らしく、ミルキーウェイとはこのことか、と初めて実感するなど、登って良かったと心から思えました。
宿泊自体は山小屋ではなく、診療所内に最大6名分まで布団を敷くことができ、そこで皆で横になって眠ります。その際、山が好きな他のスタッフの方達から様々なお話を聴けるのも楽しかったです。私自身は、群馬で一緒に働いたことのある先生と槍ヶ岳山頂でまさかの再会ができたのが感慨深かったです。
山頂の診療所という、そこでしか味わえない得難い体験をすることができ、また、それが登山者のサポートにもなる槍ヶ岳診療所は、はまる先生にとってはとても魅力的だと思います。もちろん普段とは異なる環境ですので、色々と困難もあるのですが、興味がある先生は、また来年も募集があると思いますので、是非説明会に参加してみてください。産婦人科医でも全く問題ありません。
それでは今週もよろしくお願いいたします。