AIKOU’s voice

2024.05.13

朝カンファレンス

 日ごろより臨床、研究および教育業務を頑張って頂きありがとうございます。本日は岡本先生に代わり、矢内原が担当させていただきます。
新年度が始まってから早くも1か月が経過し、5月病などの報道もされておりますが、皆様は日々元気に仕事をされていることと思います。

 さて昨日は、母体保護法指定医師研修会に参加してまいりました。
岡本教授、山田教授、さらには開業された多くのOBの先生方も参加されていました。14時から3時間半で3つの講演を拝聴しましたが、その中から医療安全に関するものとして、東京都医師会理事であり、順天堂大学 病院管理学研究室の小林弘幸教授の講演についてご紹介したいと思います。タイトルは“守りの美学―人はミスを防げるか?” ということで、多くの医療訴訟事例から小林先生が考える医療安全についてのお話を聞くことができました。

近年、医療訴訟は産婦人科も含めて減少傾向にある一方、歯科や救急などでは、訴訟件数が増加しているとのことでした。その背景には医師と患者との信頼関係が十分に構築できない状態で医療事故が起きてしまうことが原因にあるようです。また医療訴訟は医療事故の重症度とは相関しないということを示されていました。医療事故を減らすための多くのマニュアルが存在しますが、決して防ぐことのできない人的ミスをカバーすることができるのは、マニュアルを超えた人間関係に他ならないということです。まさに“病気を診ずして病人を診よ”を体現化することが肝要かと思いました。医療事故は、医療現場に慣れてきたときに多く起きることが報告されています。慣れてきたときこそ、“謙虚”な気持ちを持って真摯に医療と患者に向き合うことが重要であることを強調されていました。皆様の日々の診療の一助になればと思いご紹介いたしました。

今週もどうぞよろしくお願いいたします。

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