AIKOU’s voice

2022.11.07

朝カンファレンス

 皆さんおはようございます。毎日、世界の女性と子供を幸せにするために頑張っていただき誠にありがとうございます。
 先週は日本生殖医学会や日本臨床細胞学会などが開催され、まさに秋の学会シーズン真っ盛りでした。私は昨日まで仙台で開催されていた日本臨床細胞学会に参加しておりました。とても興味深い講演が多かったのですが、特に印象深かったのは、HPV検査が細胞診とともにどのような形で子宮頸がん検診として導入されるかという熱いディスカッションでした。今後どうなるか注目されます。また、最後のセッションが国立国際医療研究センター国際医療協力局の藤田則子先生の講演でした。藤田先生は日本産科婦人科学会そして日本臨床細胞学会とのコラボレーションで開発途上国のカンボジアに子宮頸がん検診を導入することに尽力されている先生です。矢内原先生、黒田先生らもカンボジアでカンボジア産婦人科医師に指導されましたね。
藤田先生の講演は子宮がん検診導入、教育などでどのように尽力されたかについて、日本の細胞診の歴史なども交えたとても素晴らしい講演でした。その中で私が特に気になったのは、世界における日本の現状についての話題です。日本の子宮頸がんの発生頻度、死亡率は開発途上国と同じレベルであることを再認識しましたし、ポルポト政権で多くの方々が亡くなったカンボジアは、10代、20代が中心の国であるため、これからは経済発展が右肩上がり、それに比べ日本は逆ピラミッド型人口構成で、なんとかしないと将来はカンボジアにも抜かれるかもしれないという危機感も感じました。日本のGDPは世界3位と報告されていますが、これは他の国に比べると人口が多いからで、一人当たりのGDPは世界30位という報告もあります。そして円の価値が下がり、物価も給料も欧米に比べ安く、おもてなしの日本というより、先進国の中で一番ものが安いということで爆買いされていたわけです。日本の不動産も海外の投資家にどんどん買われております。アメリカのファストフードのお店の時給が3000円台になるそうでびっくりです。安く美味しいものが食べられ安全な国であることはとても誇らしいとは思いますが、同時に海外と比較すると国力は確実に減少しているのだということも自覚しないといけません。われわれは世界の情報をキャッチしながら日本の足らないものは何か、そして課題をどのように克服するかを考えていった方がよさそうです。とりあえず我々がやらないといけないこと、それは世界の女性と子供を幸せにすることです。そして少子化に歯止めをかけることですね。それでは患者さんのために今週もよろしくお願いします。

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