皆さん、おはようございます。いつも一生懸命働いていただいて、本当にありがとうございます。
まずは、先週の土曜日(2/2)に第16回胎児遺伝子診断研究会が無事に終了しましたので、ご報告申し上げます。事務局長として、座長として活躍してくれた種元先生、そして堀谷先生にはプログラムの作成から色々な準備を入念にしていただきまして、また産科チームの先生方、医局の先生方、矢内原先生も急きょ加わっていただいて、本当に皆さんのおかげでスムーズに運営の方が無事に終了致しましたので、本当にありがとうございました。
特別講演としまして、Proffessor Lo(Chinese University of Hong Kong)に来ていただきました。関係者から、「よく本当にLoが来てくれた」と言われたんですけれども、実はそのLo先生というのは、2001年に前主任教授の田中先生が第4回母体血による胎児DNA診断研究会をやられた時に、特別講演で来てもらったんですね。2000年の時に、田中先生からどの人を特別講演にしようかということで、相談されて、検討して、そして1年前にスペインで出生前の学会があったので行って、1番アグレッシブにやっている先生ということで、その先生がLoだったんですね。そしてその場で直接交渉し、OKをとりつけたわけです。そういうこともあって、Lo先生も、去年の5月に打診したところ快く一発で快諾してくれて、それで今回、特別講演に至ったというわけです。今回、Lo先生と色々話してみたのですが、Lo先生自身も2001年のその研究会の特別講演の時はなんとペーパー1つしかなかった。ペーパーもLancetだから、かなりすごいビッグペーパーなんだけれども、1つしかなくて講演されて、そしてその時から、血液中のcell-free DNAにフォーカスを当てて、それで色々なデータを出したわけです。その後、香港でずっとやってましたけれども、鳴かず飛ばず。まったくデータが注目されることはなかった。ところが、2006年から、次世代のシークエンサーというのが登場し始めて、色んなラボでも導入されたわけです。その次世代の超高速シークエンサーが導入されたことによって、再びLo先生の血中のcell-free DNAというのがものすごく注目されて、そしてこの間講演された時にはもう300本以上の論文があるといったことで、やはり色々話を聞くと、鳴かず飛ばずの時は大変だったらしいですけれども、やはりきちっとそれを継続してやってきたと、やはり本当に継続は力なりだ、というのはLo先生とお話してよくわかりました。
特別講演を聞かれた方はおわかりかもしれませんが、Lo先生の最後の後半部分はがんのデータを出されました。特にがんの新しい腫瘍マーカーとして血漿のcell-free DNAがモニタリングとしては最適である可能性がこれから出てきた。たぶんそういう方向になるかなあという予感がしますし、また非常に興味深かったのは、卵巣がんの患者さんで、両側の卵巣で、それぞれ片側を1つ、別のところも採取して全部で4か所採取して、そして血液中の血漿のcell-free DNAを見ると、その4か所のすべて異なっているということがわかったわけです。ということは、何が言えるかというと、たとえば抗がん剤が前もって効くかどうかとか、先ほども、画像診断でclear cellかどうかわからないといったのがありますけれども、そういうのも血中のcell-free DNAをターゲットにすればわかってくるかもしれない。ということがあるので、非常にこれから進歩が見込める領域であるといえることがわかりました。最後に、Lo先生に、「これから医局員の留学先として受け入れてくれますか?」と聞いたところ、さすがまじめな基礎研究者で、やはりそういったテクニックとか、知識がある人はいいけどない人はだめですという風にはっきり言っていました。やはり日本できちっと研究をするということの重要性を再確認しました。
本当に今回は、皆さんの協力で滞りなくスムーズに研究会が運営できましたことを重ね重ね感謝申し上げます。今週もがんばっていきましょう。