皆さん、おはようございます。毎日、世界の女性と子供を幸せにするために努力されている皆さんに感謝いたします。
先週開催された学会にて、株式会社ユーグレナ代表取締役社長の出雲充さんのご講演の座長をさせていただきました。出雲さんは1980年生まれで広島出身の方で、東京大学に入学された1998年にバングラディシュを訪れ、深刻な貧困に衝撃を受けられたそうです。2005年にユーグレナを設立され、同年に世界で初のミドリムシ屋外大量培養に成功されました。このミドリムシは植物と動物の性質と59種類の栄養素をもつハイブリッドな生物で、光合成によって太陽から取り入れられたエネルギーを石油と同じように精製し、燃料として利用できたり、二酸化炭素を吸収させて地球温暖化を食い止められることにも役立つそうです。しかしこのミドリムシですが、他の微生物にとっても魅力的な生物のようで、他の微生物がコンタミネーションすると食いつぶされてしまい、屋外での培養が大変難しかったそうです。日々どのような環境にすれば他の微生物の侵入を防げるのかに頭を悩ませていた出雲さんですが、ある時その考え方を、微生物が侵入してしまってもミドリムシ以外は生きられない環境にすればよいのではないか、と発想を転換することによって、屋外大量培養に成功されたそうです。2012年には世界経済フォーラムでヤンググローバルリーダーに選出され、2015年には第1回の日本ベンチャー大賞内閣総理大臣賞も受賞されております。現在では文部科学省起業家教育推進大使やビルアンドメリンダゲイツ財団SDGsGoal keeperなど数多くの役職もつとめていらっしゃり、講演でも新しいことにチャレンジする若手を大切にし、それをシニアがサポートし、みんなでナンバーワンを目指すことの重要性について情熱をもって話されていました。さらに、常に外に発信するTalk outsideの重要さや、そのために何度も繰り返し努力することの大切についても言及しておられました。
皆さんにもこれと決めた目標に向かって何度も繰り返し挑戦していってほしいです。先日、当講座内のレジデントの先生が東京産婦人科学会例会で若手奨励賞受賞されました。おめでとうございます。これも本人の繰り返しの努力の賜物でしょう。一度でうまくいくことはそう多くありません。一度の挑戦で結果が振るわなかったとしても、それらをきちんと受け止めよく見直し、次の挑戦につなげていってください。それでは今週もよろしくお願いいたします。