AIKOU’s voice

2022.04.18

朝カンファレンス

 皆さん、おはようございます。毎日患者さんのために、産婦人科講座のために、そして世界の女性と子供を幸せにするために頑張ってくださりありがとうございます。

 先週は日本婦人科腫瘍学会の広報として片渕理事長とタレントのSHELLYさんとの対談があり、Observerとして参加してまいりました。SHELLYさんはYuTubeで「SHELLYのお風呂場」という女性の体や生理のことなど、性に関する教育活動を熱心に行っておられる方で、対談中の様子からもきちんとしたポリシーを感じられる、とても素敵な方でした。そのSHELLYさんのポリシーとは、WHOFIGOなどが力を入れている”Sexual and Reproductive Health and RightsSRHR)”と言われるもので、このSRHRは「性と生殖に関する健康および権利」と訳しますが、日本ではあえてsexualを取り、厚労省のHPなどでは「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」と出されています。セクシャルをとるところがまだ昭和ポイです。SRHRには、いつ何人子どもを産むか産まないかを選ぶ自由、安全で満足のいく性生活、安全な妊娠・出産、子どもが健康に生まれ育つことなどが含まれております。また、思春期や更年期における健康上の問題やAIDS、その他の疾病を含む健康上の問題への政策の実施についても提案されています。こうしたリプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点から女性の生涯を通じた健康を支援するための総合的な対策の推進を図ることは大変重要なことで、まさに我々産婦人科医が中心となり、活動していくことが求められております。皆さんもぜひこのSRHRセクシャルリプロダクティブ・ヘルス/ライツという言葉を意識して、時間のある時に調べてほしいと思います。このSRHRは世界的には人権の一部と考えられている大切な考え方です。

さて、SHELLYさんから産婦人科の先生方にぜひお願いしたいことがあると言われたことがありますのでご紹介します。「患者さんは初めて会う産婦人科の先生に覚悟して内診台で股を広げるのです。よく知っている先生の時でもエイっと覚悟して内診台に向かうのです。先生たちは仕事だから、1日にたくさん内診するのでしょうが、ぜひ患者さんの気持ちになって、声をかけながら優しく診察してください」というお願いでした。このお願いは患者さんの気持ちを改めて再認識できる良い言葉で、SHELLYさんに感謝したいと思いました。日頃自分で意識してはいても、やはり直接言葉にして伝えていただけると、より強く意識付けができますね。慈恵の皆さんはもちろん、日ごろからそのように気を付けていると思いますが、声をかけながら優しく診察することを常に忘れないようにしましょう。それでは、今週もよろしくお願いします。

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