AIKOU’s voice

2020.05.20

2020.05.20

朝カンファレンス

 皆さん、お元気そうで安心しました。いつも患者さんのために、ご自身の病院のために、そして世界の女性のために一生懸命ご貢献いただき感謝申し上げます。

 さて、COVID-19の感染拡大も少しずつではありますが、収まってきております。
しかし皆さんにおかれましてはまだ緊張の日々が続くと思います。引き続き体調に気を付けて毎日を過ごしていただきたいと思います。


 世間ではポストコロナという言葉が聞かれ始めておりますが、医療の現場においても、今回のCOVID-19の感染拡大がどのような影響をもたらし、今後どのように進化しないといけないのかを考えていかなくてはいけないと思います。
たとえば、医療体制の変化があげられます。COVID-19感染疑い患者の動線を確保し、迅速な検査システムを構築し、受け入れ可能病院と非感染症の病院を決めて対応する。次に、慢性疾患などに対してのオンライン診療の導入です。
また、これらはマスメディアでも言われていることでありますが、PPEの確保と常日頃から十分に備蓄しておくことも重要です。そして何より、私たち産婦人科医にとって、周産期医療を守るという、われわれにしかできない使命の重要性を今回改めて感じました。
このCOVID-19の感染拡大が2024年の労働基準法による医師の時間外労働規制にどのような影響を与えるかはまだわかりませんが、「医療行政の都道府県化」は痛感させられました。地域間行動制限もありましたし、各都道府県で完結できるような病院の集約化もやはり必要なのかもしれません。このCOVID-19は特効薬やワクチンがまだないのが問題ですので、今後我々が行う研究も臨床に直結するような研究が必須で重箱の隅をつくような研究ではいけないとも感じました。バイオマーカー、創薬、ドラッグリポジショニング、そして公衆衛生も重要だと強く思いました。今後の戦略の立て方も平時と有事、短期的と長期的に分けながらすべてを想定しながら考慮し、そしてフレキシブルに対応していくことが求められていると思います。
われわれが4年以上前から集談会で用いていたZOOMなどのリモート会議を一般の方々も使用するようになり、その利便性・有用性が認められ、柏で利用されていたSlackなどのコラボレーションツールも附属病院全体で使うようになり簡易かつ効率的に情報が共有できるようになりました。日産婦学会の好きな時に好きなセッションを視聴でき、会議もわざわざ出かけなくてもできることがわかりました。医学のアフターコロナ世界もこれからますます進化していくことになりますので私も含めわれわれ自身も今までの固定観念は捨て、進化していかないといけないのだと思います。これからもソーシャルディスタンスなどを心がけて三密を避け、手洗い・消毒をかかさずに元気で充実した日々を送ってください。

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